果樹栽培・ガーデニングの基本

レモンの育て方・栽培方法

ミカン科

強い酸味と香りのある、最も低温に弱いカンキッ類です。菓子の香りづけや料理の添えものなど、幅広く利用されます。


レモン・写真1
レモンの花・写真2
レモンの実・写真3

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栽培上のポイント

●冬期には防寒対策が必要。
栽培上の適地

●紀伊半島以西の太平洋岸の暖地。
栽培上の難易度

●日本の気候では一部の地域以外ではむずかしい。

レモンの果樹としての特徴

強い酸味と香りを料理や飲料とし、世界的に流通するカンキツ類です。原産地はインド・ヒマラヤ山脈東部山麓といわれ、温暖で夏冬の温度差の少ない乾燥した気候を好みます。四季なり性で、一般に5~6月に開花しますが、7~8月にもふたたび花を開き、結実します。

レモンの栽培条件と品種選び

耐寒性はカンキツ類のなかで最も低く、温暖で降水量の少ない地域での栽培が適しています。年間の平均気温が17℃以上、最低気温がマイナス3℃を下回らず、とくに4~10月にかけての降水量の少ないことが、よいレモンを栽培するための条件です。排水性、保水性がよく、腐植に富んだ土壌を好みます。強い風のあたる場所で育てると、かいよう病が多発するため注意が必要です。品種には「リスボン」「ユーレカ」「マイヤー」「ゼノア」「ビラフランカ」などがあります。

レモンの栽培方法

植えつけは3月下旬~4月上旬が適期です。

冬でも暖かい日だまりのような南向きの場所で、風のあたらないところに植えつけます。

「主幹形仕立て」「半円形仕立て」などがあります。

枝の先端付近に花芽をつけるため、切り返しは行わず、密生した枝や徒長した枝、弱ったり枯れたりした枝を間引く程度の剪定を行います。

3月上旬、6月上旬、11月の年3回、配合肥料を施します。四季なり性のため、ウンシュウミカンよりもやや多めに施します。

暖地や室内でない限り、夏実、秋実は摘果します。春実は、多くついた枝については、葉20~30枚に1栗となるように摘果します。

春に咲いた花はおよそ6か月後に収穫できます。果実の香りを利用するだけなら、未熟でまだ緑色のものも使えるため、9月ごろには収穫できますが、レモン色に着色するには12月くらいまで枝につけておかなくてはなりません。とくに温暖で霜の降りない地域は、
枝につけたまま冬越しをして、翌年の5月ごろまでならせておくことができるので、必要に応じ収穫できます。

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