果樹栽培・ガーデニングの基本

スモモの育て方・栽培方法

バラ科

酸味が強く、シロップ漬けやジャムに最適です。スモモ酒は疲労回復にも効果があります。


スモモ・写真1
スモモの花・写真2
スモモの実・写真3

※画像をクリックすると拡大します

栽培上のポイント

●過湿に弱いため、水のやりすぎに注意し、乾 燥ぎみに育てる。
栽培上の適地

●日本各地。
栽培上の難易度

●剪定や摘果を適切に行わないと、よい果実が つかない。

スモモの果樹としての特徴

モモの仲間ですが、果実はモモよりも小さくて酸味が強く、さわやかな味です。プルーン(セイヨウスモモ)と区別するために日本スモモとも呼ばれます。ウメと同じように、自分の花粉では結実しない品種も多く、そのような品種では授粉樹が必要になります。その場合、結実数を多くしたければ、3品種以上を混植するとよい結果が得られます。ウメやアンズでも受粉するので、近くにこれらが植えてあれば、他品種を授粉樹として植える必要はないでしょう。

スモモの栽培条件と品種選び

3月下旬~4月中旬の開花期と、8月下旬~9月上旬の収穫期に雨が少ない地域に向きます。日当たりがよく、風通しのよい場所が適していて、水はけのよい砂質の土を好みます。「メスレー」「サンタローザ」「ビューティー」といった品種は自家受粉するため1本だけでも育ち、スペースのない庭先で育てるのに向いています。「サンタローザ」を除くと、多くは枝が横に開きぎみに伸びる傾向があります。

スモモの栽培方法

植えつけは12~3月ごろが適しています。苗木は根を水につけて十分吸水させてから、折れている根や太い根を切りつめます。根を伸びる方向に広げるようにして、浅植えにします。支柱を立てて支え、高さ60cm程度に切り戻し、新梢が勢いよく伸びるようにします。

植えつけは砂質の土壌に

日当たりのよい、風通しのよい場所が適しています。水はけのよい砂質の土を好むため、必要があれば植えつけ前に上質の改良を行います。

立木仕立てや棚仕立て、主幹形仕立てが一般的ですが、コンパクトに仕立てるためには、横に開帳しやすい品種を選び、棚仕立てにします。

2年目の春以降、2本の主枝から枝が数多く伸び出しますが、日当たりが悪くならないように、適当に間引きます。花芽は、植えつけ後3~4年目からつきはじめ、前年に伸びた長・中・短果枝に葉芽と別につきます。長く伸びた長果枝は短く切りつめ、短果枝を多く作るようにします。この短果枝に花芽がたくさんつきます。短栄枯は、弱ったものを間引いて更新します。

冬肥は窒素分を少なく

12~1月ごろに冬肥として有機質肥料を施します。窒素分があまり多いと花芽がつかなくなるので注意します。また、収穫後、追肥します。

スモモは1つの花芽に花が3つ開きます。果実が親指の先ほどの大きさになったら、10~15cmに1個程度になるように摘果します。

7月下旬以降に果実が成熟する品種では、着果を確認して5月下旬ごろ、吸虫害や裂果を防ぐために、袋かけをします。

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