球根腐敗病・乾腐病・尻腐病(糸状菌病)
地下の球根や鱗茎などが腐敗する病気です。
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球根腐敗病・乾腐病・尻腐病の症状の特徴
球根を輪切りにすると維管束が褐色に変性
糸状菌の一種のフザリウム菌によって根が侵され、球根や塊茎、鱗茎などに広がり、褐変腐敗させます。そのため茎や葉は黄化しはじめてしおれ、最終的には株全体が枯れます。ふつう、外側の葉から徐々に黄化し、しおれはじめます。掘り上げた球根の貯蔵中にも病気は進み、球根はミイラ状になってしまいます。症状によって乾腐病・尻腐病などの名前がつけられています。ほかに、球根を腐敗させる類似の病気に青かび病、軟腐病があります。
球根腐敗病・乾腐病・尻腐病の対策
薬剤を土にしみこませる
トップジンMゾル・水和剤やオーソサイド水和剤、ベンレート水和剤を、2~3週間に1回、株元に施します。
球根腐敗病・乾腐病・尻腐病の予防法
掘り上げ後と植えつけ前に予防消毒をする
土の中の病原菌が原因となるため、連作を避けます。球根は掘り上げたら水洗いして、
すぐにトップジンM水和剤の200倍液に1~2時間浸けてから乾燥させ、貯蔵します。また、植えつけ前にも同様の処理をしてから植えつけます。伝染を防ぐため、病気に侵された球根を一緒に保存しないようにしましょう。窒素肥料が効き過ぎたり多湿に発生しやすいため、肥料バランスや湿度に気をつけます。
球根腐敗病にかかりやすい植物
●チューリップ●フリージア
乾腐病にかかりやすい植物
●グラジオラス●スイセン●ユリ
尻腐病にかかりやすい植物
●アイリス頬