園芸植物病害虫図鑑

サビダニ(フシダニ)類

チューリップサビダニ、ミカンサビダニ、ブドウハモグリダニ、ブドウサビダニ、キクモンサビダニ、カキサビダニ、イチジクモンサビダニ、トマトサビダニ、リンゴサビダニ、モモサビダニなど

ごく小さな害虫で、肉眼での発見は困難です。

ミカンサビダニ(被害)・写真1

ミカンサビダニの被害

ブドウハモグリダニ(被害)・写真2

ブドウハモグリダニの被害

トマトサビダニ(被害)・写真3

トマトサビダニ(被害)

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サビダニ(フシダニ)類の症状の特徴

症状からサビダ二による被害を知る

体長0.2mほどと極めて小さな害虫で肉眼での発見は困難です。サビダニそのものをつけることよりも被害から判断することが重要になります。サビダニの仲間には数多くの種類があり、それぞれ被害植物や症状が異なります。ふつう薬が小さくなったり、巻いたり、果実がサビをふいたようになったりします。ミカンなどの果実の表面がサビをふいたように褐色に変化し、果皮がかたくなって大きく育たないのはミカンサビダニによる被害です。また、ブドウの菓裏に多数の毛塊をつくるのはブドウハモグリダニです。ブドウの葉が黒褐色になるのはブドウサビダニの被害です。イチジクの葉や果実の.モザイク症状は、イチジクモンサビダニの加害によるものです。キクの葉に黄色い斑紋が出る紋々病も、キクモンサビダニによるものです。害虫そのものが見つけにくいため、害虫による被害であると気づかずに、防除が遅れることがあります。多くのサビダニは高温・乾燥時期に多発します。

サビダニ(フシダニ)類の対策

初夏に薬剤散布で防除を

前年の被害が大きければ、ケルセン乳剤などの殺ダニ剤を2週間おきに2~3回散布します。マンネブダイセンM水和剤などの殺菌剤もサビダニには効果的です。これらの薬剤は必ず作物の登録を確認してから使用します。

サビダニ(フシダニ)類の予防法

石灰硫黄合剤で予防

発芽前に石灰硫黄合剤を散布すると効果的です。ただし、においと汚れが激しいので、周囲への配慮を忘れないようにしましょう。

サビダニ(フシダニ)類の被害の多い植物

●ナシ
●ブドウ
●カンキツ類
●イチジク
●モモ
●リンゴ
●トマト
●キク
●カーネーション
●チューリップ


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