園芸植物病害虫図鑑

センチュウ類(ネマトーダ)

ネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウ、ハガレセンチュウ、キクハガレセンチュウ、イチゴセンチュウ、イモグサレセンチュウ、マツノザイセンチュウなど

大小の虫こぶをつくり、根を腐らせたり葉を枯らせたりします。

ネコブセンチュウ(害虫)・写真1

ネコブセンチュウによる被害

ネグサレセンチュウ(害虫)・写真2

ネグサレセンチュウ(ダイコン被害)

イモグサレセンチュウ(被害)・写真3

イモグサレセンチュウ(被害)

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センチュウ類(ネマトーダ)の症状の特徴

根部や葉に寄生し、植物の生育を阻害する

土の中にすむ線形動物というグループの生物で、ほとんどが、体長1mm以下と小さく、ミミズのような形をしています。ただしミミズのように伸縮運動はせず、体をくねらせて移動します。たくさんの種類がありますが、かなり小さいために、肉眼での確認はむずかしいでしょう。植物に大きな潮害をもたらすのは、根に寄生するネコブセンチュウ、ネグサレセンチュウや、葉に寄生するハガレセンチュウなどです。ネコブセンチュウは根に寄生し、大小たくさんの虫こぶをつくって、植物の生育を阻害します。花が満足に咲かなくなったり、野菜などでは収穫ができなくなったりします。また、少しの日照りでしおれたり、下葉から枯れ上がったりすることもあります。ネグサレセンチュウに寄生されている場合は、根の大部分が腐ってなくなることがあります。根菜類では、又根が多くなります。ハガレセンチュウは文字通り葉に寄生してそれを枯らします。キクハガレセンチュウはキク科の植物に、イチゴセンチュウはボタンやシャクヤクなど多くの植物に寄生して、芽や葉を枯らします。ほかにも、アイリスやダリアなどの球根を腐らせるイモグサレセンチュウなど、多くの種類のセンチュウがあります。

センチュウ類(ネマトーダ)の対策

発生の予防を重視する

薬剤による土壌消毒で駆除しますが、センチュウ類をはじめ土壌病害虫の駆除は手間がかかるため、発生を防ぐことに重きをおいてください。

センチュウ類(ネマトーダ)の予防法

連作を避け、苗や球根は健全なものを選ぶ

植えつけた苗や球根についていたセンチュウ類が土壌中で増え、被害を発生させることが多いため、苗や球根はセンチュウに侵されていない健全なものを求めることが重要です。センチュウ類に侵されやすい植物を同じ場所で続けて栽培(連作)することは避け、計画的にほかの種類との輪作を心がけると、被害を減らすことができます。マリーゴールドの根から分泌される成分はセンチュウ類を駆除する力があります。マリーゴールドを3か月間栽培したあと、その地上部も含めて土の中にすき混み、1か月ほどおくと、センチュウの発生の少ない土壌になります。また、腐熟した牛糞堆肥などを入れると、堆肥中の有用微生物がセンチュウなどの害虫の発生を抑えます。プランターや鉢栽培では、古い土をつかうとき、植えつけ前の土を太陽光にさらして乾かすと、土壌消毒の効果があり被害を減らすことができます。土を再使用する場合の薬剤には、ボルテージ粒剤などがあります。

センチュウ類(ネマトーダ)の被害の多い植物

●マツ●シャクヤク●ボタン●イチジク●キウイフルーツ●オクラ●キャベツ●キュウリ
●サツマイモ●シュンギク●ダイコン●トマト●ナス●ニンジン●ハクサイ●ピーマン●ホウレンソウ●レタス●アスター●カーネーション●ガーベラ●キク●グラジオラス●スイートピー●パンジー●アイリス類●ストック●ジ二ア●マーガレット●ケイトウ●ダリア●ベゴニア類●ホウセンカ


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